Illuha ‘akari’ (2014)

Illuha ‘akari’ (2014)

・review / レビュー

Illuhaは伊達伯欣とCorey Fuller  (コリー・フラーとのデュオによる電子音響ユニット。伊達伯欣はつゆくさ医院の院長でもある。 (彼は「音と心と体のカルテ」という音楽と体の関係についての連載も書いていた。) 一方、Corey Fuller はなんと2019年1月号のSound & Recordingに出ている。(今回そこからIlluhaに辿り着いたのだ。) なおIlluhaはポルトガル語のiluhaから来ており島を意味するのだそうだ。

1曲目Diagrams of the Physical Interpretation of Resonanceから素晴らしい。最初こそ弦楽器が爪弾かれる素朴な始まり方をするが、ビルドアップされながら劇的な展開を広げていくにしたがいスケール感の大きさに驚かされる。音の配置がきめ細かく様々な音が飛び込んでくる。まるでランダムな音を一つの音楽として聴かせるようとするかのように。8:50付近のリズムが形成され、抑制の中で一つの高まりを向かえる展開が素晴らしいし、その後のピアノの美しいことと言ったらこの上ない。

2曲目のVertical Staves of Line Drawings and Pointillismは、緊張感のあるピアノの音とそのタイミングが印象的な曲。

3曲目のThe Relationship of Gravity to the Persistence of Soundでは、仄暗いピアノが鳴り、その隙間を様々な音が飛び交っては消えていく。途中からストリングスを使った美しい旋律を携えたアンビエントとなりなんだか泣きそうになってくる。フィールドレコーディングの音をリズムとして強調しているように聴こえる。

4曲目Structures Based on the Plasticity of Sphere Surface Tensionは角が取れた丸みのある音を中心として構成した楽曲。まるで使われていないのに、オルゴールの音に囲まれ眠りへと誘われるかのよう。アクセントで響く重低音のベースがかっこいい。

5曲目Relative Hyperbolas of Amplified and Decaying Waveformsは、巨大なでも美しい建築物を覆わせるような曲。壮大というよりは荘厳という言葉が近い。Illuhaというアーティストに巡り合えてよかった。このサウンドアートともいうべきアルバムはずっと聴ける。

track list / トラックリスト

1.Diagrams of the Physical Interpretation of Resonance 17:14
2 Vertical Staves of Line Drawings and Pointillism 12:12
3.The Relationship of Gravity to the Persistence of Sound 12:48
4 Structures Based on the Plasticity of Sphere Surface Tension 7:41
5 Relative Hyperbolas of Amplified and Decaying Waveforms 8:56

 

sound / 音

 

album information / アルバムの情報

Artist / Illuha
Title / akari
Release / 2014/3/18
Label / 12K

 

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